2020.06.25
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こだわり

外に閉じ中に開く。建築家が考えた都市型住宅の快適なカタチ

(写真=株式会社もりぞう)
(写真=株式会社もりぞう)

「明るく開放的な家」、「家族のつながりを感じられる家」に住みたい。

暮らしたい場所や好みのデザインなど住まいに対するこだわりが多様化する中でも、多くの人に共通する想いではないでしょうか。郊外に比べて敷地が狭かったり、住宅が密集していることの多い都市部で家を建てる場合でも、その想いは同じ。制約の多い立地条件であっても、工夫次第で開放感やつながりのある空間を実現することができます。

今回はモデルハウスを例に、建築家が考えた、都市に住まう家族のための快適な住まいのポイントをご紹介します。

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中庭を囲むコの字型の住まい

素材感を活かした外観。正面の開口はスリット窓と地窓のみ。(写真=株式会社もりぞう)

正面は窓が少なく、クローズドな空間に見えるキューブ型の外観。しかし、室内に入ると、外からは想像もつかないほど家中が明るく、すみずみまで光が行き届いています。

(写真=株式会社もりぞう)

住まいの中心にある中庭

(写真=株式会社もりぞう)

明るさの理由は中庭からの採光。コンパクトな住宅では、「光の採り入れ方」が重要なポイントです。室内の面積を確保するよりも、外を積極的にとり込むことで明るさと開放感をつくり出しています。

外からは見えない中庭なら、カーテンは開けたままでOK。日中は室内に陽光を届け、夜は星空を楽しんだり、と一日中開放的に過ごすことができます。

多層構造でつながりをつくる

(写真=株式会社もりぞう)

もう一つのポイントはスキップフロア。中庭を囲むように構成された各スペースは、少しずつ床の高さをずらした5層構造になっています。フロアを完全に分断させないことで、互い違いになった床越しに視線も光も通り、住まい全体がゆるやかにつながります。

最も低い半地下から順番に、5層の各フロアを見てみましょう。

【BF】書斎

(写真=株式会社もりぞう)

半地下の落ち着いた空間は書斎にぴったり。趣味や仕事に思う存分没頭でき、充実した時間が過ごせます。隠れ家のような空間でありながら、デスクカウンターの左右に配置されたスリット越しにリビングとつながり、家族の気配も充分感じられます。

【1F】 リビング

(写真=株式会社もりぞう)

中庭との一体感を楽しめるリビング。中と外がフラットにつながり、両方の空間を自由に使えます。室内はステップで仕切ることで、ラウンジピットのようにくつろげる空間に。

【1F】 洗面室・バスルーム

(写真=株式会社もりぞう)

中庭の緑が見えるガラス張りのバスルーム。木曾ひのきの天井が洗面室から続き、より広々とした空間に。ひのきの清々しい香りにも癒されます。

【中2F】ダイニング・キッチン

見晴らしのいいキッチン(写真=株式会社もりぞう)

中2階に設けることで、食の場とくつろぎの場をゆるやかに分けたキッチンとダイニング。キッチンに立つと、中庭と上下階の部屋を見渡すことができます。

【2F】寝室・子ども部屋

間接照明の光が心地よい寝室(写真=株式会社もりぞう)

サービスバルコニーでつながる寝室と子ども部屋(写真=株式会社もりぞう)

2階はすべてのスペースが、中庭・バルコニー・スカイテラスなどの外空間に面しています。部屋どうしが隣接せず、ほどよい独立性を保つことでプライベートな時間をゆったりと愉しめる空間に。

スカイテラス

(写真=株式会社もりぞう)

2階のフロアから床レベルを3段上げたスカイテラス。他のスペースと地続きにしないことで、より空に近い、特別な空間に。子どもたちも気軽に空の下で遊べます。

木の香りに癒される

スキップフロアの空間に映える木曾ひのきの天井(写真=株式会社もりぞう)

モダンな内装にやわらかな暖かみを加える、木曾ひのきの天井。自然素材のぬくもり、森林浴のようなリラックス効果で、都市部での暮らしも外の喧騒を忘れてくつろぐことができます。

都市部だからこその、特別な開放感を手に入れよう

狭小地に建てることも多い都市の住まいは、縦に空間を広げることが定石です。しかし単純に1階、2階、3階と積んでしまうと、つながりのない閉塞的な空間になってしまうことも。中庭やスキップフロアなどプランニングを工夫すれば、限られた敷地だからこその、自由で開放的な住まいが実現できます。立地条件で諦めず、住宅会社と相談して快適な暮らしを叶えましょう。

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