家づくりの参考として、積極的に活用したいのがモデルハウスです。さまざまなメーカーがこだわりの住宅を展示しており、実際に見て触れて住まいのイメージを膨らませることができます。見学するだけでもわくわくするモデルハウスですが、よりじっくりと「住みごこち」を確かめるために、宿泊体験に参加してみましょう。
洋服の試着や食べ物の試食、さらには自動車の試乗など、「実際に試してから購入したい」と考える人は多いでしょう。しかし、大きな買い物となるマイホームの場合、打ち合わせや図面を見るだけでは、完成までの間不安になってしまう場合もあるかもしれません。モデルハウスは、実際に建てられた住宅を見学し、内装や仕様を確認できるのが魅力です。
しかし、短い時間で内覧するだけでは「家族が生活する姿を想像しにくい」という一面があります。宿泊体験ができるモデルハウスの場合、基本的に1泊2日で宿泊し、家族がそれぞれの視点で住宅をチェックすることが可能です。住宅会社によっては、建築材の製作所の見学ツアーなどを企画していることもあるので、問い合わせてみましょう。
通常のモデルハウス見学と宿泊体験の違いは、ゆっくりと時間をかけて見学できる点だけではありません。
宿泊の際はセールス担当者がいないため、家族だけで自宅のようにのんびりとくつろぐことができます。担当者に聞きそびれたことや言い出しづらいことも、納得するまで確認して整理することが可能です。宿泊体験中に疑問点が出てきたら、さっそく翌日質問してみましょう。
モデルハウス見学はあくまで見学ですが、宿泊体験では泊まることができるので「断熱の効果を体感する」「家事動線をシミュレーションしてみる」など、そこに暮らしたらどんな暮らしができるのかをイメージしながら過ごしてみましょう。
宿泊体験では、内装やインテリアを参考にすることもおすすめです。気に入った設備やインテリアは、写真を撮ったり、サイズを記録したりするといいでしょう。
宿泊体験とはいえ、のんびり過ごしていると時間はあっという間に過ぎてしまいます。家族が住宅に求めるものをはじめ、以下のような点をチェックしておきましょう。
近年は、高気密・高断熱の家が人気ですが、本当に快適に過ごせるかどうかを確かめてみましょう。特に暑い日や、寒い日ならば分かりやすいでしょう。冷暖房設備が効く速さや、電源を切って朝までぐっすり眠れるかを試してみるのがおすすめです。また、住宅の外の音がどの程度聞こえるのか、耳を澄ませてみましょう。
収納家具を購入することで収納スペースを確保することはできますが、つくりつけの収納があるとすっきりと片づき便利です。どこにどのような収納があるのか、今の住まいの収納家具や持ち物と比較しながら見てみましょう。
「家族がコミュニケーションをとりながら過ごしやすいか」「適度なプライベート空間があるか」「家事がしやすいか」など、求めるかたちによって最適な動線は異なります。例えば、「子どもたちが学校から帰ってきた際にリビングを通るようにしたい」「洗濯ものを干したりアイロンをかけたりする動線がスムーズ」など、実際の暮らしに求める動線に当てはめてみましょう。
宿泊体験ができるモデルハウスを見つけたら、都合のいい日時に宿泊体験ができるか確認してみましょう。空いていれば予約を申し込み、当日に住宅の説明を受けて、いよいよ宿泊体験のスタートです。理想の住まいに胸を膨らませながら、プチ旅行気分で楽しめるのがモデルハウスへ体験入居する最大の魅力といえます。
短時間の見学とはまったく異なる、住宅のさまざまなメリットやデメリットを発見することが期待できるでしょう。
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