2019.08.01
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くらし

消費税増税の強い味方?次世代住宅ポイントとは

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

2019年6月に始まる新しい制度が、「次世代住宅ポイント制度」です。住宅の新築・リフォームを対象としたうれしい制度なのですが、制度についてあまり知らないという人も多いかもしれません。そこで、今回は新築やリフォームを考える際に知っておきたい次世代住宅ポイント制度について紹介します。

次世代住宅ポイント制度の概要

次世代住宅ポイント制度は、新築・リフォームを問わず、耐震性や省エネ、バリアフリーといった一定の条件を満たした場合に、住宅の所有者にポイントを発行するものです。2019年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴い、住宅購入者などへの支援策として実施されます。また、家事の負担軽減を目的とした設備工事も制度の対象です。

発行されたポイントは、1ポイントを1円として利用することができ、防災関連商品や省エネに優れた商品、子育て用品、家事負担の軽減につながる商品など、6項目に該当する商品と交換することができます。ポイントの発行申請開始予定日は2019年6月3日、商品の交換申し込みは同年10月1日~2020年6月30日の予定です。

制度を利用するには、施工事業者による住宅の新築およびリフォーム、もしくは分譲事業者から新築分譲住宅を購入した後で、事務局に申請する必要があります。申請は、住宅所有者が行うのが原則ですが、住宅事業者による代理申請も可能です。申請後に事務局がポイント発行対象と認定すれば、住宅所有者にポイントが発行される仕組みです。

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ポイント発行の対象要件

ポイントの発行対象となるのは、「環境」「安全・安心」「子育て支援、働き方改革」「健康長寿・高齢者対応」の4項目に該当する住宅新築またはリフォーム工事です。請負契約と着工日が2019年4月~2020年3月のものが当てはまりますが、請負契約を2018年12月21日~2019年3月に締結し、かつ2019年10月~2020年3月に着工日を迎えるケースも対象となります。

新築した住宅への発行ポイントについて

新築住宅は、その所有者が居住者と同一人物であることが条件で、借家の場合はポイント発行の対象外となります。ポイントは住宅の性能ごとに定めらおり、3つ項目にわたって加算ができて1戸当たりのポイント数は35万ポイントが上限です。

・標準ポイント(30万ポイント)
「エコ住宅」「長持ち住宅」「耐震住宅」「バリアフリー住宅」のうち、1項目でも該当する住宅には30万ポイントが発行されます。

・優良ポイント(5万ポイント)
「認定長期優良住宅」「認定低炭素住宅」「性能向上計画認定住宅」「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」といった高機能住宅であればプラス5万ポイントです。

・オプションポイント
耐震性のない住宅を建て替えた場合の加算ポイント数は15万ポイントです。
また、ビルトイン食器洗機、掃除しやすいレンジフードやトイレ、浴室乾燥機など、家事負担の軽減につながる設備を導入した新築住宅の所有者には、設置数にかかわらずオプションポイントが加算され、0.9万ポイント~最大1.8万ポイントを受け取ることができます。

標準ポイント+優良ポイント+オプションポイント=35万ポイント以上になっても35万ポイントの発行
となります。

条件がそろえば(確認済証か不動産登記の表題の日付が昭和56年5月31日以前になっているなど)、耐震性のない住宅を標準ポイントの条件にあてはまらない家に建て替えた場合でも加算ポイント数の15万ポイントを単独で発行をうけることができます。

リフォームした住宅への発行ポイントについて

リフォームにおける住宅ポイントは30万ポイントが上限で、全タイプの住宅が対象です。状況調査済みで耐震性があり、なおかつリフォームに関係した情報の提供を行っている「安心R住宅」の購入・リフォームを行う際は、45万ポイントが上限になります。40歳未満の若者世帯と、18歳に満たない子どもがいる子育て世帯が、居住している住宅をリフォームした場合の上限も45万ポイントです。

なお、購入した既存住宅をリフォームする若者世帯と子育て世帯は、上限を60万ポイントまで引き上げる措置が取られます。該当する工事内容は、バリアフリー改修、耐震改修、エコ住宅設備の設置、家事負担軽減のための設備導入など9項目です。例えば、内外窓とガラスの断熱改修は1ヵ所につき0.2~2万ポイントを、耐震改修なら15万ポイントが発行されます。

制度をお得に利用するには?

次世代住宅ポイント制度で注意しなければならないのが、2万ポイント以上から発行申請できるという点です。つまり、節水型トイレの設置(1.6万ポイント)や、掃除しやすいレンジフードへの取り換え工事(0.9万ポイント)などだけを行う場合、せっかくリフォーム工事をしても申請不可となる場合があるのです。

そのため、ポイントの少ないリフォーム工事を行う場合は、合計で2万ポイント以上になるように、まとめて施行するのがおすすめです。トイレをリフォームする際は、掃除しやすいトイレと手すりの同時リフォームで、1.8万ポイント+0.5万ポイント=2.3万ポイントとなります。玄関、水回り、段差解消など、住宅の複数箇所をこの機会にリフォームするのもいいでしょう。

制度を賢く使って消費税増税を乗り切ろう

住宅の建設に関する助成制度は複数ありますが、新しく始まる次世代住宅ポイント制度も上手に活用していきましょう。申請期間や申請条件が少し複雑なため、工期スケジュールと合わせて確認することが大切です。

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