以前は、木造住宅はRC(鉄筋コンクリート)造と比べ耐用年数が短いことから短命のイメージでしたが、近年では、構造材料は住宅の寿命にあまり影響しないことが分かっています。木造住宅は、適宜メンテナンスを行うことで、長く暮らしていくことができます。注文住宅を建てるなら、体にやさしくてリラックスできる木造住宅にしてみませんか?ここでは、木造住宅の特徴やメリット、木造以外の住宅との違いについて解説します。
日本の木造住宅の工法は、主に木造軸組工法、ツーバイフォー(2×4)、プレハブ工法が選ばれています。木造軸組工法は在来工法とも呼ばれる伝統的な工法で、日本の気候や環境によく合う住宅をつくりやすいという特徴があります。柱や梁といった棒状の材料を組み合わせるため設計の自由度が高く、大きな開口部を設けて開放的な空間をつくれるのも木造軸組工法ならではの魅力です。
同じ木造住宅でも、ツーバイフォーやプレハブ工法ではパネルを使って箱状に家を組み立てていくため、強度の観点から間口を大きく取ることができません。
長く暮らしていると、ライフステージに応じた増改築が必要になることがあります。木造軸組工法では増改築もツーバイフォーやプレハブ工法と比較するとある程度自由に行うことが可能です。そのため、新築時には夫婦と子ども2人が住むことを考えた4LDKを、15年後には夫婦だけの家として3LDKに、30年後には二世帯住宅として間取りを変更することができます。
木造住宅は、まだまだ住めるのにもかかわらず建て替えられてしまうことが少なくありません。これは木造の耐久性によるものではなく、多くは間取りや住宅設備が暮らしにそぐわなくなってしまったことが理由として挙げられます。いい家に長く暮らしたいのであれば、将来的なリフォームのことも考えておく必要があるでしょう。
木造住宅のメリットは多々あります。湿度の高い日本では、吸湿性に優れた木材は結露を減らして住宅を長持ちさせるだけでなく、カビによる害も防いでくれます。特に、古くから法隆寺や伊勢神宮など寺社の建築にも使われている木曾ひのきにはうれしい特徴があります。
ヒノキ独特の香りは、食欲を増進させたり、快眠を促したりする作用が期待できます。抗菌・消臭作用もあり、ダニやカビなどを抑制して悪臭も分解するため、住宅の快適さが長く続くでしょう。耐久性にも優れており、不思議なことに伐採後から200年間は強度が上昇し続けるといいます。施工の質が高ければ、建築から100年を超えても問題なく暮らせる住宅が建てられるはずです。
せっかくの注文住宅ですから、木造以外の構造で建てるとどうなるのか検討したいという人もいるでしょう。木造以外で建築するなら、鉄筋コンクリート造と鉄骨造が挙げられます。この2つの構造は木造とどのような違いがあるのでしょうか。
設計の自由度が高く、耐久性・耐火性にも優れています。しかし、工期が長く、コストが高くなりやすいことと、品質管理の良し悪しが住宅の品質に影響することから、住宅会社選びや土地選びが難しい、という特徴があります。
鉄骨には軽量と重量の2種類があります。軽量鉄骨の場合には設計の自由度がそれほど高くなく、結露を起こしやすく、耐火性が低いといったデメリットがあります。工期が短く品質も安定していますが、長く住み続けることは難しいかもしれません。
重量鉄骨は木造と同じく開口部が取りやすく開放的な空間も設計可能ですが、住宅会社に高い技術力が求められます。軽量鉄骨と同じく結露を起こしやすいものの、耐久性や耐火性には優れています。設計や土地によってコストが上がりやすいのも難点です。
木を使った家は、足元から感じる温かみや心地よい木の香りによって、リラックスできるという特徴を持っています。また、木目を活かした美しい内装デザインも叶えてくれるでしょう。家族が毎日ゆったりと過ごせる家を目指しているのなら、木の良さをふんだんに取り入れた木造住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
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