理想をたくさん詰め込んだ注文住宅には、長く快適に暮らしたいものです。しかし高温多湿な日本では、住宅の内外に不快な害虫が発生してしまうことも少なくありません。害虫の駆除のために薬剤を散布することに抵抗があるのなら害虫を寄せ付けないハーブを庭に植えてみましょう。
住宅の害虫対策としてハーブを選択することで主に以下の4つのメリットが得られます。
害虫が嫌うハーブの香りも人間にはリラックス効果を与えてくれることがあります。例えばユーカリ油やシトラス油をはじめ、ある種のハーブから抽出される天然精油には害虫が嫌う成分が含まれているのが特徴です。しかし人間はその香りや成分によるいろいろな効果を楽しむために精油を活用しています。庭にハーブを植えることで緑や花を目で見て楽しみ、その香りにもいやされることでしょう。
ハーブの香りで害虫を忌避できれば殺虫剤を使用する回数を軽減できるでしょう。なるべく殺虫剤を使いたくない人におすすめです。
「せっかく庭を作ったのに何となく殺風景で華やかさに欠ける」と感じているのなら、さまざまな種類のハーブを植えてみましょう。次々に花が咲くように開花時期の違うハーブを複数種植えるだけでも1年中にぎやかな庭ができあがります。
料理に使えるハーブやハーブティーに使えるハーブを栽培すれば自家産のハーブをいつでも使えるようになります。フレッシュで使うもよし、乾燥させて長期保管するもよし、さまざまなハーブを収穫して、料理のレパートリーを増やしてみましょう。
ここからは害虫対策におすすめのハーブを3つ紹介します。
ミントは蚊をよけるのに効果があるハーブです。蚊はミントの香りを嫌うため、自宅内外で栽培したりミントから抽出したハッカ油を体に吹きかけたりして蚊よけに利用できます。ハーブティーやハッカ湯で楽しむ方法もあります。ミントは生命力が強くガーデニング初心者でも栽培しやすいハーブです。
レモングラスの香りは虫を忌避してくれるハーブとして虫よけスプレーや虫よけキャンドルに利用されています。熱帯・亜熱帯地域の植物のため、寒い地方では外での栽培が難しいかもしれません。レモングラスはタイ料理のトムヤムクンに風味付けとして使われています。キッチンでレモングラスを栽培して虫よけ効果を得るとともにスープなどの料理にも活用してみましょう。
市販の防虫剤にも使用されるローズマリーは、多年草で一度根付けば何年も楽しめるハーブです。肉料理の臭み消しにも利用できます。独特ながら落ち着ける香りと控えめな花が特徴です。ローズマリーには覚せい効果があり集中力を高めたいときにも利用できます。デスクワークで疲れたときには、ローズマリーの香りで集中力を取り戻せるかもしれません。
一般的な野菜とは異なりハーブを栽培する際には気を付けたいポイントがいくつかあります。
一度植えてそのままにしておくと次々と増え過ぎてしまう品種があります。ミントはその代表格で庭にそのまま植えるとどんどん広がり庭がミントだらけになってしまいかねません。また複数種のミントを同じ場所に植えると品種が混ざっていってしまいます。特に食用としてミントを栽培したいのなら食用に適さないミントと食用ミントを同じ場所に栽培しないように注意しましょう。
ミントは庭に直接植えず鉢植えしたものを並べたほうが育てやすいでしょう。
ハーブの種類は一年草と多年草の2種類です。一年草は種付け後、実が付くまでの工程が1年で終わってしまう種類を指します。またこの工程を2年以上繰り返すものが多年草です。一年草ばかりを植えると寒い時期は殺風景な庭になってしまいます。一年草と多年草をバランスよく栽培すれば一年間を通して美しい庭ができあがるでしょう。初心者は多年草のハーブのほうが育てやすい傾向です。
一口にハーブといっても原産国はさまざまです。気候、気温、土壌に合わず根が付かない種類や育たない品種もあります。ハーブを栽培する際には、そのハーブが好む環境を用意する必要があるのです。品種ごとに異なる最適な環境を理解して栽培しましょう。
害虫対策や食用、観賞用、精油とさまざまな使い方でハーブを楽しんでみませんか?ドライフラワーにしたりポプリを作ったりするなど活用方法は無限大です。フレッシュなハーブで料理のレパートリーが増えるかもしれません。毎日の生活が豊かになるハーブを新築住宅の害虫対策にぜひ活用してみてください。
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