2018.9.27
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こだわり

知っておきたい木造住宅の工法。工法ごとのメリットとデメリットとは

モデルルーム(写真=株式会社もりぞう)
モデルルーム(写真=株式会社もりぞう)
国内の一般的な戸建て住宅は木造のものがほとんどです。しかし、ひとくちに木造住宅といってもそのつくり方、つまり工法にはいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは、知っておきたい木造住宅の工法と工法ごとの特徴についてご紹介します。

木造住宅の工法の種類について

工法とは、住宅の躯体をつくる方法のことをいいます。屋根や外壁のついた完成形の住宅の外観からは、どのような工法で造られているのかわかりませんが、施工する会社によってさまざまな方法がとられています。まずは、木造住宅の工法について見ていきましょう。

木造軸組工法

(写真=株式会社もりぞう)
木材に凹凸を作り組み合わせていく

歴史ある日本伝統の木造工法です。現在でも木造住宅の多くがこの木造軸組工法で建築されています。在来工法とも呼ばれ、日本の気候や風土によく合う工法として長く親しまれている傾向です。使用する木材の先端を切ってホゾやホゾ穴と呼ばれる凹凸を作り、木材同士を組み合わせます。

基礎の上に土台をのせ、柱、梁、筋交いと、垂直・水平・斜めに木材を入れることで強い耐久性を誇ります。世界最古の木造建造物とされる法隆寺五重塔も、ひのきを使った木造軸組工法で建築されており、従来職人の高い腕前のもと成立した工法と言われてきました。

ツーバイフォー

ツーバイフォー(2×4)やツーバイシックス(2×6)とよばれる工法は、欧米で多く採用されているものです。日本でも輸入住宅などに多くみられます。使用する木口の厚さが2インチ、幅が4インチまたは6インチであることからこう呼ばれているのです。

木材を土台、柱と梁として組み合わせる木造軸組工法とは違い、2×4の木材に合板をつなぎ合わせてパネル化し、それを壁や床にしていきます。壁のパネルすべてが、そのまま柱であることから比較的強いと言われるのが特徴です。構造材のサイズや施工方法が規定によって均一化されているため、職人によって品質に違いが出ないというメリットがあります。

プレハブ(木質系)

工場で規格化された木質パネルを使って組み立てられる住宅です。パネルの中には、すでに断熱材も入っており、より画一的な住宅を造ることができます。梁や柱の数が少ないため吹き抜けも作りやすく、面で支えるという点ではツーバイフォーと似ています。

ログハウス

ログハウスはログ材と呼ばれる木材を積み上げてつくる住宅です。構造体はすべてログ材でつくられます。

工法によって何が変わる?

このように、木造住宅の工法にはさまざまなものがありますがそれぞれに異なるメリットを持ちます。耐久性に優れているもの、気密性に優れているもの、設計の自由度が高いもの、それぞれどの工法に当てはまるのか見ていきましょう。

自由度が高いのは?

「どうしてもこだわりたい間取りやデザインがある」のであれば、木造軸組工法をおすすめします。ツーバイフォーやプレハブ工法では、住宅会社によって使用する材料に規定があったり、すでにサイズが決められていたりするため、全く自由がないとは言わないものの、木造軸組工法に比べるとやや物足りないかもしれません。木造軸組工法では、開口部を取りやすく窓も大きくできて、設計の自由度が高まります。古い日本家屋を見てみると開口部を大きく取っている住宅が多いのも、木造軸組工法がなせる技だったということです。

耐久性に優れているのは?

耐久性、特に耐震性を考えた際にはツーバイフォーやプレハブ工法が優れていると言われています。しかし、木造軸組工法であっても耐震基準によって「大地震であっても倒壊しない」よう設計されているのが一般的です。耐震には等級が定められており、耐震等級1が建築基準法の耐震性能を最低限満たしている住宅、耐震等級2では等級1で想定される地震の力の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊しない程度の住宅、耐震等級3になると等級1で想定される地震の力の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊しない程度の住宅となります。

木造軸組工法で建てられた一般住宅にも耐震等級3の住宅があり、「木造軸組工法だから地震に弱い」ということは言いきれません。また、より耐震にこだわった家づくりを行う住宅会社も多々ありますので、気になるのであれば設計に入る前の段階で耐震について聞いてみるといいでしょう。

高気密・高断熱の家にするには

木質パネルを組み合わせるプレハブや合板を貼り合わせるツーバイフォーは気密性・断熱性が高くなりやすい工法です。湿度の高い日本では「湿気がこもりやすい」というデメリットがありますが、エアコンや24時間換気システムを使用することにより解消されます。なお、木造軸組工法でも、高性能な断熱材を用いて外張り断熱工法をしっかり施工することなどで、高気密・高断熱の住宅となります。

工期が短く品質にばらつきがでにくいのは

比較的工期が短く、品質も均一を保てるのはツーバイフォーやプレハブ工法の特徴です。ところが、制約も多く、将来的にライフスタイルに合わせた増改築を行いたい、開口部にこだわりたいといった「我が家ならでは」の家づくりには向きにくい工法と言えます。

工法によって変わる特徴を知り快適な住環境を手に入れよう

このように、同じ木造住宅であっても工法によって特徴が大きく変わってきます。「木造軸組工法は耐震性に不安がある」とされるのは、旧耐震基準で建てられ耐震補強のされていないものがほとんどであり、現在の新築住宅には当てはまりません。さらに、自由度の高い設計を望むのであれば、木造軸組工法が望ましいでしょう。気になる建設会社を見つけたときには、工法と耐震性について一度話を聞いてみてはいかがでしょうか。

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