2018.09.25
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こだわり

温もりのある木の家に住みたい!木材の特徴とメリット・デメリット

モデルルーム(写真=株式会社もりぞう)
モデルルーム(写真=株式会社もりぞう)

木の温もりや優しい香りがある木造住宅は、ほっと一息つけるような居心地のいい空間を作ってくれます。ひとくちに木造と言っても、使用できる木材の種類は多く、それぞれに特徴が異なります。これから木造の家を建てたいと考えているのなら、木材の性質を知ることからはじめましょう。

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木の家が持つ6つの魅力

住宅の建築方法には、木造以外にも鉄骨造・RC(鉄筋コンクリート)造といったさまざまな工法がありますが、構造だけでなく内装にもふんだんに木を取り入れた「木の家」は、ほかにはない多くの魅力を持っています。

1.耐久性が高い

木材は鉄やコンクリートに比べても、引っ張り・圧縮・曲げなど、さまざまな強度に優れています。そのため家を支える柱や梁といった場所にも向いており、地震や台風などの自然災害が多い日本の住宅にも適していると言えるのです。

2.リフレッシュ効果がある

ひのきをはじめとする樹木には、消臭効果や抗菌性を持つ香りの成分「フィトンチッド」が含まれており、森林浴のようなリラックス効果が期待できます。特に木曽檜は、カビやダニといったアレルギー原因物質の繁殖を抑えるといわれる「ヒノキチオール」が含まれるという報告があり、近年さらに注目されています。また、美しい木目は建物全体の雰囲気を優しくしてくれるので、クリニックの待合室や事務所など人の出入りが多い建物にも合うでしょう。

3.温かみがあり、湿気を調整する

空気をたっぷりと含んだ木材は鉄やコンクリートに比べて圧倒的に熱伝導率が低く、外気温を伝えにくい断熱性を持っています。木の床は裸足で歩いても快適です。このように夏は涼しく冬は暖かい室内環境を自然に整えてくれるのです。また、木材には湿気を吸収・放出する性質もあります。木の家は人が快適に感じる湿度を比較的保ちやすく、カビやダニなどの害の発生を防ぐ効果もあります。

4.衝撃を吸収する

木材の種類によって程度の差はあるものの、弾力性を持ち衝撃に強いのも木の家の特徴です。足に優しくて疲れにくく、子育て世帯や2世帯住宅にもおすすめです。

5.火災にも強いものがある

空気を含んだ木材には可燃性がありますが、火災が起きてしまった場合には、木材の表面が燃えた際にできる炭化層によって、内部まで燃え尽きるのに時間がかかります。そのため、ある程度の厚みや太さを持つ木材を使用し家を建てることで、早い段階で崩れ落ちる危険性を減らすことができると考えられています。

6.有害な化学物質が発生しない

天然素材である木材をふんだんに使うことで、人間の体にさまざまな悪影響を及ぼす有害な化学物質の発生を抑えることができます。家を建てる段階で有害物質を用いない建材を使用することでリスク軽減につながり、たとえば室内の空気汚染などが原因とされ鼻水や喉の乾燥、吐き気、頭痛などの症状を引き起こすシックハウス症候群や、アレルギーやアトピーの対策としても役立つといえるでしょう。

木材の種類とそれぞれの特徴

それでは、木材ごとにどのような特徴があるのか見ていきましょう。木目の美しさや費用は当然重要なチェック項目ですが、特性を知ったうえで数年後・数十年後の姿を想像することも大切です。四季がある日本の気候には、日本の風土で育った国産ヒノキ、スギ、ケヤキが適しているといえます。高温多湿の日本では、住宅の耐久性が問われますが、国産の木材を使って大切に住むことで、快適に長持ちさせることができるでしょう。
 

  特徴 主な産地 主な用途
ヒノキ ・木目が美しく耐久性に優れており、高価だが湿気に強くさわやかな香りを持つ
・消臭効果・抗菌性・抗アレルギー性がある
福島県以南の本州、四国、九州 土台、柱
スギ ・乾燥が速く、柔らかくて加工しやすく年輪が均一
・価格帯は幅広い
本州、四国、九州 柱、梁、桁
ケヤキ ・木目が美しくシロアリなどの害に強い
・重厚な質感でかつ硬い
本州、四国、九州 大黒柱、床の間まわり
ベイヒバ ・水に強く耐久性に優れている
・加工しやすく特有の香りもある
カナダ、アラスカ 土台、ウッドデッキ
ウォルナット ・塗料を塗布しなくても艶があり、木目が細かい
・衝撃に強く加工しやすい
アメリカ、カナダ フローリング材、扉、家具
ブナ ・曲木に適しているため、家具にも使われる。
・木目が好まれる
北海道西南部から九州地方、アメリカ、ヨーロッパ フローリング材、階段

木材の特徴(図=MORIZOU online編集部)

木の家を建てる際の注意点

多くの魅力を持つ木の家ですが、いい面だけではなく注意しなければならない点もあります。木材は自然素材のため年間生産量が限られており、人気の国産のひのきなど、種類によっては入手が難しい場合もあります。木材をふんだんに使った家づくりのためには、その家の柱や梁などに適したものを選別・加工する必要があり、ゆとりを持った計画が必要です。

また、耐久性が高いという魅力を持つ木の家ですが、自然素材の建材であるためひび割れや隙間、反り返りができる色合いが変化するなどの経年変化が生まれることもあります。メンテナンスを行いながら、変化とともに暮らしを楽しみましょう。

適材適所で快適な暮らしを

木の家を建てる際の大事なポイントは、きちんと木材の性質を理解している建築会社に頼むことです。いくら好みの無垢材をたっぷり使っていても、その木材に合った使い方でなければシロアリや腐食などの被害に遭ってしまうことも考えられます。通気システムやアフターメンテナンスも視野に入れ、家族が快適に暮らせる家づくりを計画しましょう。

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